既存のブラウザでは、適用要素を絶対配置(
position:absolute)された要素とし、
ボックスの上辺と左辺を基準とした見える範囲(表示域)を
長さを用いて「rect(上,右,下,左)」という矩形で指定します。負の値を指定することもできます。値に「auto」を指定した場合には、その値は「0」となります
(*3)。
*3 この仕様はCSS2.1から正式に採用されました。 文字方向が左→右の場合左辺からの長さ、右→左の場合右辺からの長さとなります。また、絶対配置のボックスにもマージンは存在しますが、CSS2.1の仕様書の「clipプロパティ」におけるボックスにマージンは含まれません。
指定方法もCSS2のものとは大きく異なり、それぞれボックスの、上辺から表示域までの空白域、左辺からの表示域、上辺からの表示域、左辺から表示域までの空白域、の順序で値を指定します。「
overflow」の値も関係ありません。
下の2つのルールは、点線で描かれた矩形の表示域を生成します(p要素は「position:absolute」であるものとします)。実線で描かれた矩形は
ボーダー、
パディングを含む
ボックスを表します(「clipプロパティ」におけるボックスに
マージンは含まれません)。
p { clip: rect(5px, 40px, 45px, 5px); }
p { clip: rect(5px, 55px, 45px, 5px); }